比、和平交渉打ち切り


トランプ氏(左端)とドゥテルテ氏(中央)

 政権発足当初からドゥテルテ氏は共産勢力に一定の理解を示し、前政権で中断していた和平交渉を再開する方針を打ち出していた。共産系の人物を積極的に閣僚に登用したほか、大量の政治犯の釈放に応じるなど、共産勢力の信頼を得て和平交渉は好調な滑り出しとなったが、停戦協定を無視したNPAの襲撃が各地で相次ぎ雲行きが怪しくなった。

 さらに南部マラウィ市で起きたイスラム過激派による占拠事件に伴い、活動地域であるミンダナオ島に戒厳令が敷かれたことに反発を強めたNPAは、各地で警察襲撃や企業への恐喝を活発化させた。政府と共産勢力との溝はさらに深まり、関係悪化は決定的なものとなった。


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