二つの「岩礁」問題で苦慮


蔡英文総統

蔡英文台湾総統就任から3ヵ月

 大航海時代、ポルトガル船の船員があまりの美しさにフォルモサ(麗しき島)と叫んだとされる台湾。しかし、台湾は現在、その名前とは裏腹に常に政治的緊張を強いられている。その台湾のトップである総統に蔡英文氏が就任して3カ月が過ぎた。中国寄りの馬英九前総統とは異にし、「独立」でも「統一」でもない中台関係の「現状維持」を最大の政治課題とした蔡政権は、出だしから荒波にもまれている。(池永達夫)

 5月20日に就任した蔡総統が、まず行ったことは沖ノ鳥島沖の排他的経済水域(EEZ)からの台湾巡視船退去だった。


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