フィリピンのMILF和平 現政権下での実現、絶望的に


アキノ大統領

下院で「基本法案」可決できず

 バンサモロ基本法案の審議がこれだけ遅れたのは、昨年1月にMILFと警察特殊部隊が戦闘となり、44人の警官が死亡した事件が大きい。MILF側はテロリストを追っている警察特殊部隊が、何の調整もなく支配領域に侵入したことで戦闘が勃発したと攻撃を正当化した。しかし、負傷して瀕死の状態の警官を至近距離から銃殺する動画がネット上に流出するなどで、国会議員の間にMILFへの強い不信感が生まれ、イスラム自治区の強い自治権を認めるバンサモロ基本法案の内容の見直しを求める意見が相次いだ。


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