「義」と「愛」を体現した巡査 森川 清治郎
編集局 2020/4/04 写真|アジア・オセアニア [会員向け]
住民のため税の免除請い自決 夢枕でコレラへの対処法指南
日本統治時代に台湾のために尽くした少なからぬ日本人がいた。彼らはゆかりの地で「神」として祀(まつ)られ敬愛されている。知られざる先人たちの足跡を拓殖大学海外事情研究所教授の丹羽文生氏が訪ねる。
台湾中南部の嘉義県東石郷副瀬村にある「富安宮」という廟(びょう)に、制帽を被(かぶ)り、サーベルを引っ提げ、勇ましい顎鬚(あごひげ)を蓄えた神像が祀られている。日本が台湾を統治して間もなくの頃、この集落の派出所に勤務していた日本人巡査、「義愛公」こと森川清治郎である。
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