複数の乗り物をアプリで乗り継ぎ、大手タクシー会社などが実証実験
増える外国人観光客(インバウンド)の受け入れなどを目的に、タクシー大手の日の丸交通と自動運転ベンチャーのZMPなどは20日、複数の乗り物を乗り継ぐ次世代交通サービス「MaaS(マース)」を活用した実証実験を東京都内で始めた。専用アプリを使って、空港からリムジンバス、自動運転タクシー、ZMPの1人用自動運転車「ロボカーウォーク」を乗り継ぐことができ、同日には実際に利用される場面が報道陣に公開された。
利用者の外国人男性は東京シティエアターミナル(中央区)でリムジンバスから降車後、自動運転タクシーに乗車。丸の内パークビルディング(千代田区)に到着すると、ロボカーウォークに乗り込み、アプリで事前登録した目的地のカフェまで移動した。男性は「自分で調べて移動するよりも便利で簡単だと感じた」と話した。
日の丸交通の富田和孝社長は「他の交通機関との連携による新しいサービスを検証で見いだしていきたい。タクシー業界も人手不足で苦しんでいる一方、日夜問わずインバウンドは増え続けている。深夜・早朝でもお客様をしっかり最終目的地まで連れていけるようにすることが今回の意義だ」と語った。実証実験は来月1日まで。