オリーブ漬けに挑戦
地球だより
オリーブ収穫の季節がやって来た。アラブ地域に入ると道端や店先で、黄色いポリタンクに入れられた搾ったばかりのオリーブオイルや漬物用の青いオリーブの実が大量に売り出されている。
イスラエル北部のアラブ地域では、オリーブの木の下にブルーシートを敷いて、家族が見守る中、子供たちが木に登り枝を揺らして実を振るい落としていた。民家では、玄関先の岩の上で、子供たちが石を片手にオリーブの実を一粒ずつ割っていて、いかにも原始的な光景だ。
アラブ人はこの時期、新しいオリーブオイルを大量に買い込む。そのオイルは1年で使い切るという。確かに、古くなると香りも味もほとんどしない。お店で安く売っているオリーブオイルの表示を見ると去年のものだ。
ナザレの街で漬物屋の前を通り掛かり、オリーブの実を漬ける作業を見せてもらった。手動式の機械を使って大量のオリーブの実が気持ちいいほどあっという間に割られていく。店の主人に漬ける前のオリーブを味見させてもらったが、とても渋くて食べられたものではない。塩水に漬けて最低2週間で食べられるようになるという。
アラブ人の友人がオリーブを収穫しに来ないかというので訪ねた。手の届く範囲だけを30分ほどかけて摘み取った約2㌔の青いオリーブの実を頂いてきた。きれいに洗ってから、まな板の上でオリーブの実を一粒ずつコップの底を使って割り、塩水に漬けた。自家製のオリーブ漬けが楽しみだ。
(M)