石垣島に豊かさ築いた人々


宮城 能彦

学ぶべき入植者の足跡

沖縄大学教授 宮城 能彦

 先日、石垣島へ調査に行った際に、平久保(ひらくぼ)半島のある集落でSさん(83歳)から、60年前に入植した当時のお話を聞くことができた。

 琉球政府の政策により、この地域に沖縄本島や宮古島から「移民」(当時は国内である石垣島や西表島への開拓移住も「移民」と呼んでいた)が始まったのは昭和30年。Sさんは沖縄本島の読谷村(よみたんそん)から、その年に入植準備のための設営隊として石垣島の平久保半島にやってきた。


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