米国のネット傍受と国際法


小林 宏晨

慣習法化に自制が必要
対テロで国が私人をスパイ

日本大学名誉教授 小林 宏晨

 国家の安全を目的として米国は世界の数百万(あるいは数千万?)の市民を監視している。これは国際法上の重大なエポック転換を意味していないだろうか。何故なら、これまでのスパイ活動は国家機密を対象としていても、人間の私的領域は原則的に対象としていないからである。国際連合だけが、五大常任理事国の合意に基づいて、この活動を停止させる権限を持つ。


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