普天間移設賛成の意見書 地方議会の可決数増へ民間から加勢

「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」
我那覇 真子代表運営委員に聞く

沖縄県の地元2紙を「正す」ということだが、具体的にどういう報道が問題か。

がなは・まさこ 平成元年(1989年)沖縄県名護市生まれ。2005年、高校交換留学で米国オハイオ州・カリフォルニア州へ。高円宮杯全日本中学校英語弁論大会を主催するJNSA(日本学生協会基金)の運営委員。12年、早稲田大卒。日本文化チャンネル桜沖縄支局キャスター、「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」代表運営委員。

がなは・まさこ 平成元年(1989年)沖縄県名護市生まれ。2005年、高校交換留学で米国オハイオ州・カリフォルニア州へ。高円宮杯全日本中学校英語弁論大会を主催するJNSA(日本学生協会基金)の運営委員。12年、早稲田大卒。日本文化チャンネル桜沖縄支局キャスター、「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」代表運営委員。

 2紙が偏向しているということでもあるが、事実を違え捏造していることがある。一つ例を挙げれば、昨年の2月22日、名護市辺野古の米軍基地キャンプ・シュワブの入り口前で山城博治さんという沖縄平和運動センターの議長が逮捕される事件があった。それが不当逮捕と報じられ、米軍の敷地との境を示す黄色い線を「越えてはいない」との本人のコメントも載ったが、事実は違った。実は黄色い線を歩いて越え、基地の中の警備員を挑発までして押し問答をしその末に逮捕された。これは不当逮捕ではない。

 その事実が明らかになる前は、2紙は書きたい放題だったのだが、そのときの様子を一部始終撮影した動画が決定的な証拠としてユーチューブに流れた。ところが、訂正しないどころか逆にこの動画を流出させたのは誰かと犯人探しをし、論点をすり変えた。しかし、これは流出ではなく公開であって問題はなかったはずである。今でも訂正はなく、その動画をネットで見ていない人たちの中には不当逮捕されたと思っている人が今もいるかもしれない。

 しかも、逮捕されたとき、新報、タイムスの記者も現場にいて一緒に線を越えて写真撮影をしていた姿も動画に映っている。したがって、動画が流れる前から2紙は事実を知っていたはずだ。それでも不当逮捕と報道した。こういうふうに基地反対運動を美化し、正義のためにやっている、それを取り締まる警備、警察、海保、政府が悪いんだという論調を作り上げているのが分かる。

新聞倫理綱領は「新聞の責務」として、「正確で公正な記事と責任ある論評」と記しているが。

 報道を生業とするのでなく、自分たちの持っていきたいところへ情報をねじまげて操作することを目的としてやっているからではないか。ただ中には、事実を伝えたいと悔しい思いをしている若い記者も少しはいるとは聞くが。

翁長雄志知事の政治姿勢については。

 われわれ県民とか日本のための政治ではなく、日本を狙っている中国に付け入る隙を与えるような活動しかしていない。国連での昨年9月の演説もそうだが、あたかも国内に紛争があるようなことばかりを主張している。

普天間基地の辺野古への移設反対という趣旨の意見書を可決した東京・武蔵野市議会で12月10日、約2時間にわたって意見陳述したが。

 議会運営委員会の構成は議長を含め7人で、2人以外は「新基地建設反対の意見書」に賛成した。驚いたのは、傍聴席の29人中、27人が動員をかけられたと思われる人たちで埋まっていたこと。私が中国の脅威の話をしたらクスクス笑い出す。「翁長知事が国益に反することをしている」と語ったら「国益ってな~に」といった野次を飛ばして反対の空気を作り出すのが巧妙だった。司会をしていた女性の議員も「質問したい」と手を上げ攻撃をしてきたことから用意周到だったという感じをもった。

武蔵野市以外、国立や小平の両市、他県の自治体でも同様の意見書が可決されているが、これに今後、どう対処していくか。

 自分の動きとは別になるが、名護市の辺野古選出の保守系議員らが全国の約800の市に「移設賛成」の意見書を採択してほしい旨の陳情書を送り、すでに長崎県佐世保市、新潟県糸魚川市、佐賀県多久市、沖縄県石垣市が可決した。東京都豊島区議会ではそれ以前に同じ内容の意見書を独自に可決していたので、2月に名護から送られてきた意見書を改めて可決する見通しだという。

 豊見城市議会では12月22日、辺野古に言及して移設賛成の意思を表明した。いい流れができてきているので、われわれ民間の立場で加勢できればと思っている。

(聞き手=早川一郎政治部長)