両陛下、日本学士院授賞式に出席される


 天皇、皇后両陛下は25日午前、東京・上野の日本学士院会館で開かれた日本学士院賞の第108回授賞式に出席された。来年4月末に退位を控えた天皇陛下と皇后陛下にとって、今回が最後の出席となった。

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天皇、皇后両陛下は日本学士院賞の第108回授賞式に先立ち、受賞者の研究内容について説明を受けられた=25日午前、東京都台東区(代表撮影)

 学術上特に優れた研究業績に贈られる日本学士院賞は、中世フランス語辞典を編さんした松村剛・東大大学院教授(58)ら9人が受賞。松村教授ら2人には恩賜賞も併せて贈られた。種の保全などの分野が対象のエジンバラ公賞は、人類の進化の解明を進めた諏訪元・東大総合研究博物館長(63)が受賞した。

 両陛下は式典に先立ち、受賞者から研究内容の説明を受けられた。糖尿病の治療に役立つ研究について、天皇陛下は「糖尿病の人は多いでしょうから、そういう人たちは喜んでいるでしょうね」と話されていた。

 午後には受賞者らを皇居・宮殿に招いて茶会が催された。15年ぶりとなる皇太子妃雅子殿下の同席が検討されたが、約1週間前から腰椎捻挫による腰の痛みが続いており、見送られた。