皇太子殿下 58歳に
即位へ「研鑽励む」
時代に即した御公務に意欲
皇太子殿下は23日、58歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち東京・元赤坂の東宮御所で記者会見。来年5月1日に新天皇への即位が決まり、「今後とも、(天皇、皇后)両陛下の御公務に取り組まれるお姿をしっかりと心に刻み、自己の研鑽(さん)に励みつつ、務めに取り組んでまいりたい」と抱負を語られた。
天皇陛下の退位日とご自身の即位日が決まってから初の御会見。新時代の天皇、皇后の在り方について「両陛下も大事にされてきた皇室の長く続いた伝統を継承しながら、現行憲法で規定されている『象徴』としての天皇の役割をしっかりと果たしていくことが大切」と述べられた。「社会の変化に対応した務めを考え、行動していくことも、その時代の皇室の役割」とも語り、時代に即した新しい公務に取り組む考えを示された。
天皇と上皇の併存による「二重権威」を懸念する意見があることについては直接の発言を避けつつ、両陛下が国内外の各地に足を運び、多くの人々と交流されてきた点に言及。「多くの国民から、両陛下が敬愛を受け続けられることは自然なこと」と話された。
今年6月9日に結婚25周年を迎えられる。「月日がたつのは本当に早いもので、結婚してからもう25年もたとうとしているのかと思うと、感慨深い」と心境を語られ、療養中の雅子さまに「できることを一つ一つ着実に積み重ねていってほしい」と御期待。春に高校2年生になる長女愛子さまには「さまざまな経験を積み、自分の望む道をしっかりと歩んでいってほしい」と述べられた。