「祝意に深く感謝」 天皇陛下、84歳誕生日
一般参賀に平成最多の5万人集まる
天皇陛下の84歳の誕生日を祝う一般参賀が23日、皇居で行われ、陛下は「晴れ渡った空の下、誕生日に当たり、皆さんの祝意に深く感謝いたします」と述べられた。
陛下の御退位が2019年4月30日に決まって以降、皇居での一般参賀は初めてで、誕生日の一般参賀は来年が最後となる。宮内庁によると、記帳者も含めて5万2300人が訪れ、天皇誕生日の参賀者としては平成で最多となった。
陛下はあいさつで、「台風や豪雨により被害を受けた地域の人々、また東日本大震災など過去の災害によりいまだ不自由な生活を送っている人々のことを深く案じています」と気遣い、「来(きた)る年が国民皆にとり少しでも穏やかな年となるよう願っています」と話された。
陛下は午前中に計3回、皇后陛下、皇太子殿下御夫妻、秋篠宮殿下御夫妻と長女眞子殿下と一緒に、宮殿・長和殿のベランダに姿を見せられた。来年11月に結婚される眞子さまにとって、天皇誕生日の一般参賀でベランダに立つのは今回が最後。陛下は集まった人々に笑顔で手を振り、祝意に応えておられた。
午後には宮殿で祝宴が開かれ、皇族方や安倍晋三首相らが出席。陛下は「国の発展と国民の幸せを願い、併せて一同の健康を祈ります」と述べられた。続いて外交団との茶会が開かれ、夕方からは二重橋などのライトアップが行われた。
一般参賀では、今回から耳が不自由な人のために手話通訳が行われた。