両陛下、沖永良部島の小学校御訪問
えらぶゆり御視察も、鹿児島3島訪問終えられる
鹿児島県の離島を訪問していた天皇、皇后両陛下は18日、沖永良部島の和泊町立国頭小学校を訪れ、島の小学生と交流された。
両陛下は校庭にそびえ立つ高さ約8メートル、枝張り約23メートルの「日本一」のガジュマルの木を見学。天皇陛下は「随分根が広がって」と感心された様子だった。
サトウキビから「サタ」(砂糖)を絞る道具「サタグルマ」を使った、5年生15人の黒砂糖作りの授業も御見学。両陛下は児童が作った黒砂糖を口にし、皇后陛下は「甘いわね。ごちそうさま」と笑顔を見せられた。
最後に全校児童80人が民謡「永良部百合の花」を披露。三味線を使った演奏と歌に両陛下は拍手を送られた。天皇陛下は児童らに「いろいろ自然があっていいでしょうね」と話し掛け、別れ際には「音楽を聞かせていただいてどうもありがとう」と感謝の言葉を述べ、皇后陛下と小学校を後にされた。
児童らはこの日に備え、10月から毎日練習していたといい、森田郁朗校長は「子供たちは精いっぱい歌えたのではないかと思う」と話していた。
両陛下は地方事情視察のため16日から2泊3日の日程で屋久、沖永良部、与論の3島を訪問。2泊した沖永良部島から鹿児島空港への途中、機内から2015年に噴火災害が起きた口永良部島が見え、天皇陛下は座席を立ち上がって眺めておられた。18日夕、鹿児島空港経由で帰京された。
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天皇、皇后両陛下は18日午前、沖永良部島の知名町で島の名産である純白のユリ「えらぶゆり」の栽培農家を視察された。
両陛下は、切り花栽培に取り組んでいる経営者の平秀徳さん(65)の説明を受けながら、栽培施設内を歩き、えらぶゆりの花を御観賞。皇后陛下が花の匂いをかがれる場面もあった。