皇太子殿下御夫妻が復興状況御視察


閖上地区で慰霊碑に供花される

 皇太子殿下御夫妻は1日、宮城県を日帰りで訪れ、東日本大震災の津波で被災した名取市閖上地区と亘理町の復興状況を視察された。同県御訪問は4年ぶりで震災後3度目。

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皇太子殿下御夫妻は復興公営住宅で暮らす三浦りょう子さん(左から2人目)と懇談された。右端は宮城県の村井嘉浩知事、左から3人目は名取市の山田司郎市長=1日午後、宮城県名取市の名取市閖上中央第一団地(代表撮影)

 御夫妻は復興公営住宅「閖上中央第一団地」で被災者8人と御懇談。両親が行方不明の三浦孝行さん(51)を皇太子殿下は「残念でしたね」といたわられた。三浦りょう子さん(84)から閖上で撮影した太陽と月の写真を見せられた雅子殿下は「望遠レンズですか。素晴らしい」と話された。

 続いて閖上地区などで犠牲となった948人の名前が刻まれた慰霊碑に供花され、深く一礼。碑の前で被災者と懇談された。

 亘理町では、特産品イチゴの生産復活を目指し整備された「浜吉田いちご団地」で検品作業を御視察。生産者ら一人一人に「震災の時は大変だったでしょう」などと声を掛けて回られた。御夫妻は同日夜帰京された。