皇居で大饗の儀
皇族方や首相ら289人が出席
天皇陛下と大嘗祭参列者の祝宴「直会(なおらい)」に当たる「大饗(だいきょう)の儀」の1回目が16日、皇居・宮殿「豊明殿」で行われた。皇后陛下、秋篠宮殿下御夫妻ら皇族方のほか、安倍晋三首相ら三権の長、閣僚ら289人が出席した。
陛下は正午すぎ、剣、璽と共に豊明殿に入り、「大嘗宮の儀を終え、皆さんをお招きし、大饗を催すことを誠にうれしく思います。この機会に国民の幸せと国の一層の発展を祈ります」と述べられた。
続いて首相が「大嘗宮の儀を厳粛のうちに終えられ、誠におめでとうございます」とあいさつ。天皇、皇后両陛下と参列者は、悠紀(ゆき)地方の栃木県、主基(すき)地方の京都府の米で大嘗祭用に作られた白酒(しろき)、黒酒(くろき)で杯を挙げ、和膳を共にした。
両陛下の左右には、日本画家の田渕俊夫さん(78)が描いた栃木県の風景、土屋礼一さん(73)が描いた京都府の風景を描いたびょうぶが立てられた。大正、昭和、平成の際も使われた今尾景年の筆による墨絵「錦軟障(にしきのぜじょう)」も両陛下の後ろに飾られた。
豊明殿内に設けられた舞台では、日本で最古の歌舞とされる「久米舞(くめまい)」や、栃木県、京都府の地名を詠み込んだ「風俗舞(ふぞくまい)」も披露された。
大饗の儀は18日にも行われる。平成の際は2日間で3回行われたが、招待者を絞り2回に減らした。