家事分担
高校生の私教育費が月平均26万2000ウォン(約2万6200円)だって? とんでもない話だ。私教育費の負担のため、遅まきながら共働きの夫婦になった。20年以上慣れ親しんだ妻印の朝の食卓をもう期待していない。それでも何かを作って食べさせようとする妻に申し訳ない気持ちだ。見向きもしなかったサンドイッチの味もそれで再発見した。命令もないのに自分で考えて動く“AI夫”になろうと精をだすことも変化した姿だ。皿洗いの回数を増やし、ベランダに干してある洗濯物を取り込んでたたみ、掃除機をかける。子供たちが起きてそのままにしている布団もきれいに整える。
「家事はやっても目立たない」という妻の言葉を実感する。いくら散らかった物を整頓し、ソファーのシートやベッドカバーをしわ一つなく整えておいても特に変わって見えない。「大変よくできました」というシールぐらい1枚もらいたいのに…。
専業主婦たちの悔しさを少しは理解できる。家族が出掛けてから帰宅するまで、休む間もなく掃いて拭いて片づけても、ただそれだけのことだ。だから、帰宅するとすぐにソファーに寝転んでテレビのリモコンのボタンを押している夫に対し、声なき叫びを張り上げるのみだ。家事労働の価値は月300万ウォンを超えるのだとか!
近ごろの青年たちの家事労働に対する考えは過去とかなり変わっているようだ。共働きが選択ではなく必修になったので、家事の分担を肯定的に考えているのだという。育児政策研究所が全国の20、30代の未婚男女1073人を対象にして調査したところ、回答者の87・1%が「共働きをする時は家事を半々に分けてすべきだ」ということに同意した。同等な家事分担に賛成する割合は20代女性94・6%、30代女性90・8%で、20代男性82・9%、30代男性80・1%と、男性たちの認識が遅れてはいるものの、意外に高い。
わが国の低出産問題は深刻だ。昨日、統計庁が発表した「1月の人口動向」を見ると、1月の新生児数は1年前より11・1%少ない3万5100人で、史上最低レベルだ。共稼ぎが不可避な状況で、女性の仕事と家庭の両立が保障されていなければ、人口の崖は避けられない。若い男性たちの認識が家事分担に肯定的であることを見ると、家庭の準備は終わっているようだ。今こそワーキングママたちが思いっきり働くことができるよう、社会が変わらなければならない時だ。
(3月29日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。