男性割り当て時代


韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」

 “女風”は突風でなく、時になれば訪れる季節風だ。司法試験や弁護士試験、公職者任用試験の時になれば、間違いなく確認することができる。三つの士官学校や警察大学での女性の首席卒業はもはやニュースにもならない。先月実施された外交官候補者選抜試験の2次試験で女性の合格者が歴代最高を記録した。合格者総計51人のうち68・6%に当たる35人が女性だ。実際は70%を超える可能性もあったが、男女の一方が70%を超えないようにした男女雇用平等目標制が適用された。そのおかげで男性2名が追加合格したのだ。

 女性の外交官を危険な勤務から排除していた時代があった。内戦中の国家やアフリカ、アフガニスタンのように勤務条件が劣悪な場所だ。検察で女性検事が珍しかった時代に彼女たちを地方回りの勤務から除外していたことと同じだ。今は選抜試験で男性を配慮しなければならないほど女性の外交官が多いため、例外がなくなった。危険地域中の危険地域といわれるアフガン駐在大使館には、女性の事務官と一般職が勤務している。主要国の大使館で夜勤を日常的に行う政務課で女性の外交官たちが大活躍する日も遠くないようだ。

 男女雇用平等目標制は一種の少数者優待政策(アファーマティブ・アクション)だ。米国では大学入学や入社、政府調達などで少数人種や女性を優待している。わが国の教育現場こそ(率先して)一定の比率で男性を採用しなければならないという声が高い。1999年に軍勤務に加算点を与える制度が廃止されて以降、男性教師が持続的に減少している。教師10人のうち7、8人が女性教師であるほどだ。特に公立学校では男性の担任教師を見つけるのが本当に難しい。学生時代にずっと女性教師だけから学ぶのは望ましいことではない。

 ソウル大の学生たちの間で、就職における性別による有利不利があるかどうかをめぐる論争が起こっているという。ソウル大生のオンライン・コミュニティーである「スヌ(SNU)ライフ」で、男子学生が「軍隊服務によって就職に不利だ」と言えば、女子学生が「研修・インターン経験を積んで就職しても昇進も難しく報酬も低い」と言い返すという具合だ。増加する青年失業が起こした悲しい風景だ。女風現象に対する男子学生たちの憂慮、性差別に対する女子学生たちの怒りが入り交じっている。男性と女性が共存する知恵を集めなければならない時だ。

 (8月10日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。