大統領選と世代の選択


地球だより

 2016年大統領選挙キャンペーンが本格的に動き始めた。今回の大統領選は「世代の選択」だと言われる。これは17人の候補が乱立している共和党予備選挙の候補者選びを評して、共和党候補の1人マルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州)が言った言葉だ。

 ルビオ氏は40歳代の若い世代を代表する。テッド・クルーズ上院議員(テキサス州)、ボビー・ジンダル・フロリダ州知事、スコット・ウォーカー・ウィスコンシン州知事ら共和党候補もいずれも40歳代。他の共和党候補は中年で世代が違う。

 より大きな民主対共和の大統領選対決を見れば、これも世代の選択と言えるかもしれない。民主党ではいま、ジョセフ・バイデン副大統領が大統領選に出馬するかどうかが注目されている。出馬すれば、バイデン氏は72歳、ヒラリー・クリントン前国務長官が67歳、バーニー・サンダース上院議員が73歳と民主党候補はいずれも高齢。やはり民主党から出馬中のマーチン・オマリー前メリーランド州知事は52歳だが、平均すると民主党候補の平均年齢は66歳となる。これに対して、共和党17人の候補の平均年齢は58歳。10歳近い年齢の格差がある。

 民主党候補は大半は、歴史の古い米北東部を基盤とする政治家だ。これに対して、共和党の若い世代を代表する候補者はジェブ・ブッシュ氏を含め、フロリダ州やテキサス州など比較的歴史の新しい州、活力に満ちたサンベルト地帯と呼ばれてきた州を代表している。大統領選挙は、新旧の世代とともに、地域的にも米国の新旧両地域の対決という要素を秘めている。

(K)