運休となった札幌直行便


地球だより

 マレーシアの格安航空会社(LCC)大手エアアジアが、バンコク(ドンムアン空港)―札幌(新千歳空港)直行便を8月から運休すると発表した。8月1日以降の予約についてはバンコク―東京線への変更や返金に応じるという。
 事の発端は、国連専門機関の一つである国際民間航空機関(ICAO)が3月、タイ航空当局の安全審査体制に不備があるとして、「重大な安全上の懸念(SSC)」を表明したことだった。

 このセキュリティー上の懸念表明を受け、わが国の国土交通省は、タイの航空会社による日本路線の新規就航、チャーター便などの認可を3月末から凍結した。エアアジアはタイのグループ会社タイ・エアアジアXにより、5月1日にバンコク―札幌線に就航する予定だったが、この措置で就航が不可能になった。その臨時対応策としてエアアジアは、マレーシアのグループ会社エアアジアXにより、5月1日から同路線の代替運航で急場をしのいできた経緯がある。

 しかし、ICAOがSSCを正式公表するまで、3カ月の猶予期間を設定して是正措置を取る時間的余裕を与えていたものの、タイ当局は無為無策のままだった。

 結局、座して死を待つ格好になったバンコク―札幌直行便は、正式にSSCが公表され運休となった。

 ノービザ方針が打ち出されたことでタイ人の日本観光が急増している最中だったが、墓穴を掘る格好で札幌直行便が運休となった。タイ人の日本観光は新幹線乗車と北海道での雪見というのが十八番だ。そのドル箱路線を自らの不作為でつぶすというのも、いかにもタイ人らしい。

(T)