季節外れの台風で混乱するフィリピン
地球だより
昨年11月に大型台風が上陸し甚大な被害が出たフィリピン中部に、再び台風22号が接近し緊張が走っている。まさに現地のクリスマスムードを吹き飛ばすかのような状況だ。
昨年の台風で大きな被害を出し、依然として多くの被災者が避難所暮らしを続けるレイテ島のタクロバンに向かう可能性もあり、現地では混乱が広がっているという。ニュースでは被災に備えて食料を買い求める住人でスーパーは大混雑し、ガソリンスタンドやATMにも長蛇の列ができている状況が映し出され、緊迫した様子が伝わってくる。
台風は5日の時点で勢力をやや弱め「猛烈な台風」から「非常に強い」へ変化したが、依然として油断できない状況にある。問題なのは、この段階でも進路予測が不安定なことで、6日にもサマール島に上陸する見通しだが、その後の進路はフィリピンと日本の気象庁、さらに米軍の予測で、それぞれ違いが出ており、週明けにマニラ首都圏に向かうという最悪の予測も出ている。上陸直前に進路を変え、日本方面に向かうという可能性も少なからず残されているようだが、まさに神のみぞ知るといった感じだ。
既にフィリピンではクリスマスムードが最高潮を迎えている。大きな被害が出ずクリスマスイブを迎えられることを願うばかりだ。
(F)