日本車の魅力を再発見ーブラジルから
地球だより
先日、自家用車を買い替えた。時間をかけて中古車店を歩き回り、年式は古いが程度の良い日本車を見つけて購入した。中古の日本車を購入した理由は簡単。コストパフォーマンスが良く、一度しっかりと点検・整備をすればあまり故障しないからだ。
また、知人に信頼できる日系2世のメカニックがおり、何か不調があればすぐに相談できることも中古車を選ぶ理由の一つとなった。「ジャポネーズ・ガランチード(日系人は信頼できる)」は、自動車整備の世界にも生きている。
一方、ブラジルにも「日本車マニア」のような人たちが存在する。SNS上に「日本車愛好会」のようなものがあり、定期的な交流会などが開かれるほどだ。人気のある日本車となれば、アフターマーケットも大きく、インターネットで必要な部品がいつでも手に入ることも魅力の一つだろう。
実際、マニア層がターゲットとする日本車に乗っていると、街中で声を掛けられることも少なくない。レストランやモールの駐車場など、お互いのクルマのことで話に花が咲くこともあり、記者が想像する以上に日本車を愛するブラジル人がいることに驚いた。
ブラジルでは、日本車のシェアはそれほど高くなく、大手3社を合わせても18%程度だ。理由の一つは、ブラジルでの自動車販売のボリュームゾーンと言われるコンパクト車の販売に力をあまり入れていないことがある。
ただし、日系人の日本車保有率は驚くほど高い。日系人の会合などがあると、駐車場に日本車が並ぶことも珍しくない。知人いわく、「故障をしないのが最高のコストパフォーマンス」なのだ。(S)