オンライン入社試験-韓国紙セゲイルボより
「5%の食塩水に塩40グラムを入れると、25%の食塩水になった。この時、最初の5%の食塩水の量はいくらか」
先月30、31の両日に行われたサムスングループの入試試験、サムスン職務適性検査(GSAT)に食塩水の濃度の問題が昨年に続いて再び出題されたが、一部の志願者たちにはかなり難しかったようだ。ある志願者はネイバーのインタネットカフェに、「数理領域で食塩水問題を解こうとして“メンブン(メンタル崩壊=ブンゲ=の略語、頭が真っ白になるくらいの意味)”になった」と書き込んだ。
「開化期の朝鮮を侵略した国を年代順に並べたものを正せ」というのは2014年下半期のGSAT 問題だ。韓国史が苦手な受験生たちは困惑したという。
1995年から始まったGSATは毎年多くの話題を生んで、企業の採用試験文化を先導してきた。数年前までだけを見ても、上・下半期にそれぞれ9万~10万人程度が受けるGSATは大企業採用市場の最大イベントだった。専用の私教育市場が形成され、試験の日には主要なポータルサイトの上位検索語を席巻した。“サムスン高試(司法試験や上級公務員試験のこと)”“サムスン修能(修学能力試験=大学入試試験=略)”と呼ばれるほどだ。
今年のGSATはオンライン試験に変わった。「新型コロナ拡散防止に参加し、大規模の会場試験による社会的費用を節減するため」だという。受験者はノートブックPCなどを利用して自宅や自分が望む場所で受験したが、試験が非対面で行われるだけあって監督も遠隔で行われた。受験者は事前にサムスンが郵便で発送したスマートフォンスタンドを使って自分の顔と試験を受けるPC画面などを撮影する。スマホはモニタリングシステムに連動し、これを通じて監督が行われた。
2日間4回に分けて行われたオンライン試験は一部で心配されたサーバーエラーや不正行為などの問題もなく円滑に進められたという。受験者たちの反応も悪くなかった。サムスンは下半期採用でもオンライン試験の導入を積極的に検討することにした。サムスンのオンライン入社試験が成功裏に定着すれば、他の企業も遠からずオンラインで試験を行うかもしれない。
既に新型コロナの余波でSKイノベーション、LG電子、カカオなどさまざまな企業が面接試験をオンラインで行っているという。新型コロナが沈静化してもオンライン試験が企業採用の新しいトレンドとなるようだ。
(6月2日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。