吉川 圭一
トランプ大統領と「反理性」主義
『救世主トランプ―“世界の終末”は起こるか?』(近代消防社)という書籍を出版し、3月25日に内容に関する講演、その後に懇親会を行った。書籍の内容は、トランプ米大統領は理性一辺倒の既存の官僚的政治と、それによる経済グロー…
シリア撤退と「新・米国の覇権」
2018年12月19日に突如としてトランプ米大統領がシリアからの米軍2000人を撤退させると発表した。そしてトランプ大統領はアフガンからも1万4000人の米兵のうち7000人を撤退させる方針だという。 これはトランプ…
米中間選はトランプの勝利だ!
11月6日に行われた米中間選挙で、トランプ共和党は上院での過半数を維持したものの、下院では35議席以上を失って過半数を民主党に奪回された。これをもってトランプの“敗北”と考える人は多い。 だが、中間選挙では現職大統領…
都道府県が競う対テロ五輪を
2020年東京オリンピックの開催まで2年未満となった。オリンピックのテロ対策に関し取材を進めて来た私は(例えば『2020年東京オリンピック・パラリンピックは、テロ対策のレガシーになるか?』近代消防社、平成30年刊)、非…
移民危機と「文化防衛論」
6月中旬より米墨国境での不法移民親子の引き離しが米国で問題化した。この問題に関して考えているうちに、トランプ政権を成立させた「トランプ主義」と三島由紀夫の「文化防衛論」との共通性に気付いた。つまり、理性主義以前の精神的…
シリア攻撃の大義
4月14日の米英仏によるシリア攻撃に対し、国際法の専門家から異議も出ている。国連安保理等による容認決議もなく、米英仏に対する急迫不正の攻撃でもない。にもかかわらず、あの攻撃が行われたことは、いかに今のシリア情勢が人道的…
サリン事件から23年 変わらぬ危機管理音痴
日本人の非合理的発想 この3月21日で地下鉄サリン事件から23年になる。世界でも珍しい特殊なテロ事件を経験した日本で、その後に何かが変わっただろうか? 例えば東京メトロは全ての駅に駅員の数だけ防毒マスクを配布すること…
米露と北朝鮮、中東情勢 「世界新秩序」形成に備えよ
高まる北攻撃の可能性 「世界新秩序」の形成が始まろうとしているのかもしれない。 昨年11月末の北朝鮮ミサイル実験に関する米国内の反応は、もう北朝鮮が核を持っている前提で和解するしかないという論調が、保守系メディアでも…
今回の総選挙の意義 政治システムを現代的に
小選挙区制は時代遅れ 10月22日に行われた総選挙の意義は、小選挙区=二大政治勢力政権選択型政治システムの見直しにある。このシステムは、既に時代遅れなのだ。 1950年代のように、社会が富裕層と貧困層に二分されている…
9・11以降の世界 国が全国民をネット監視
“一匹狼”テロが主流に 16年前の2001年9月11日以降、人類社会は大きく変わった。国家間の戦争より非国家主体のテロ集団との戦いが、主旋律の時代になった。 ニューヨーク、ワシントンといった米国の大都市は皆、危機管理…
米国人とは誰か? 国・社会に愛着あってこそ
「ケイト法」下院通過 7月4日は米国が建国された記念日だった。そこで米国人とは誰か? 更に日本人とは誰か?―という本質的な問題を考えてみよう。 米国憲法第2章第1条には、大統領になる条件に関して“出生による米国民であ…
日本国憲法施行70年 今の憲法は民族精神の敵
民族精神を守る義務 5月3日は今の憲法の施行から70周年だった。今の憲法を私は否定する。それは憲法としての役割を果たせず、むしろ逆効果が大きいからである。それは単なる安全保障上の問題だけではない。もっと根本的な問題があ…
危機管理が要する能力 新しいマニュアルを描け
失敗した2人の政治家 東日本大震災の発生から6年が過ぎた。あの時に菅直人総理が犯したと思われる失敗が、オバマ前米大統領がシリア等で犯した失敗と類似していると思えてならない。それは古いマニュアルの上に新しいマニュアルを上…
トランプ大統領就任演説 新しい階級問題との闘い
JFK就任演説と木霊 リベラル派メディアは、どうしてもトランプ氏が嫌いなようだ。例えばワシントン・ポスト紙は1月20日に配信した記事の中で「今までの大統領は『大虐殺』、『消却』等の言葉を就任演説で使ったことはない。(中…
トランプ氏の“新秩序” 自民族優先主義を再評価
慣例破りこそ真骨頂 難航していた米国次期国務長官にエクソンモービル社会長ティラーソン氏が選ばれた。彼の主導により同社はロシアとの合弁会社をシベリア等で成功させてきた。そのため彼はプーチン大統領と親しく勲章までもらってい…
トランプ当選、理性文明に人間が勝利
理性主義は正しいのか 米国大統領選挙で、トランプ氏が当選した。それは人間の勝利であった。何に対する勝利か? それは理性や理性の生み出したハイテクやグローバル化に対する勝利だった。 いま舞台上演中の『メトロポリス』は原…