両陛下、愛知県入りされる
植樹祭など 即位後初の地方御訪問
天皇、皇后両陛下は1日、第70回全国植樹祭出席などのため、新幹線で愛知県入りされた。即位後初の地方訪問となる。
全国植樹祭は、戦災で荒れた国土を再生するため始まった国土緑化運動の中心的行事で、両陛下が毎年出席する地方行事の一つ。植樹祭の式典では2009年以降、上皇陛下(当時は天皇陛下)の負担軽減のためお言葉はなくなったが、今回から復活する。
植樹祭と国体、全国豊かな海づくり大会は天皇、皇后が出席される主要地方行事として「三大行幸啓」と呼ばれてきたが、両陛下は皇太子殿下御夫妻時代に取り組んだ国民文化祭にも出席されるため、今年から「四大行幸啓」となる。
両陛下は午前11時半すぎ、名古屋駅に到着。駅周辺では多くの市民が日の丸の小旗を持って出迎え、両陛下は手を振って応えられた。
午後には、地元の工芸品「尾張七宝」の名品が展示されたあま市の七宝焼アートヴィレッジを視察。両陛下は高さ約1・5メートルの大きな花瓶などを見た後、地元の小学生が七宝焼のキーホルダーを作る様子を見学された。
天皇陛下は前かがみの姿勢で児童に目線を合わせ、一人一人に「楽しいですか」「どんな色に焼き上がるか楽しみですね」などと声を掛けられた。皇后陛下も「きれいにできましたね」と笑顔で話し掛けられた。
両陛下は2日午前に尾張旭市の愛知県森林公園で開催される植樹祭の式典に出席。午後は岡崎市の愛知県三河青い鳥医療療育センターを視察し、中部国際空港から空路帰京。夜、お住まいの赤坂御所に戻られる。