「国の発展 心から願う」 即位の一般参賀に14万人
陛下がお言葉
天皇陛下の即位を祝う一般参賀が4日、皇居で行われた。天皇陛下が即位後、多くの国民の前に出る機会は今回が初めてで、「わが国が諸外国と手を携えて世界の平和を求めつつ、一層の発展を遂げることを心から願っております」とお言葉を述べられた。
一般参賀は午前10時から1回目が始まり、天皇、皇后両陛下のほか、皇位継承順位1位の皇嗣となった秋篠宮殿下ら成年皇族方が宮殿・長和殿のベランダに立たれた。
天皇陛下はモーニング、皇后陛下は黄色のような「鶸(ひわ)色」のロングドレス姿。両陛下や皇族方は、集まった多くの参賀者に対し、にこやかに手を振って祝賀に応えられた。
陛下はお言葉の中で、「皆さんからお祝いいただくことをうれしく思い、深く感謝いたします」と謝意を示した上で、参賀者の健康と幸せを祈ると述べられた。午後のお言葉では、気温が高くなったことを受け、参賀者を気遣う表現もみられた。
一般参賀は約1時間おきに計6回行われ、宮内庁によると、参賀者数は14万1130人。平成の即位礼後に行われた一般参賀(10万9800人)を上回った。
皇宮警察によると、熱中症による脱水症状などのため121人が皇居内の救護所で手当てを受けた。
退位した上皇陛下と上皇后陛下は参加せず、両陛下の長女愛子殿下と秋篠宮御夫妻の長男悠仁殿下は未成年のため出席されなかった。
即位後の一般参賀は当初、即位を内外に宣明する「即位礼正殿の儀」後の10月26日に予定されていたが、即位日から近い方が望ましいなどの考えから前倒しされた。