生物の多様性保護訴え
COP14アフリカ・サミット
シャルムエルシェイク宣言原案を採択
生物の多様性に関する条約の締約国会議(COP14)のアフリカ各国の担当閣僚による「アフリカ・サミット」が13日、エジプト・シナイ半島最南端のリゾート地、シャルムエルシェイクで開催され、15日まで行われる世界各国からの閣僚級会合で採択する「シャルムエルシェイク宣言」の原案が採択された。
宣言案では、アフリカにおける土地や生態系の環境劣化により、生物多様性、農畜産物の生産性、人体の健康などに及ぼす悪影響は年間93億㌦、4億8500万人と見積もり、改善を訴えている。生物多様性条約締約国会議は、気候変動枠組締約国会議とラムサール条約締約国会議と共にCOP(締約国会議)の3本柱となるもの。今回の会議では、第14回生物多様性条約締約国会議(COP14)のほか、カルタヘナ議定書第9回締約国会合(COP-MOP9)および名古屋議定書第3回締約国会合(COP-MOP3)も行われる。
COP14では、「人間と地球のための生物多様性への投資」がテーマとなり、とりわけエネルギー・鉱業開発、インフラ整備、製造・加工業の発展が進む中で、いかに生物多様性の保全を優先させるかが焦点となる。
会議では、この危機的現実を、いかに効率良く解決するかが議論され、欧州連合(EU)の代表者らも壇上で質疑応答に参加、双方の連携も確認された。日本からは環境省自然環境局生物多様性戦略推進室・生物多様性主流化室の中澤圭一室長らが参加した。
COP14はシャルムエルシェイクで各種会合が29日まで行われ、194カ国が参加する。
(シャルムエルシェイク鈴木眞吉)