両陛下、葛尾村住民と御懇談


原発事故で避難 臨時役場の福島・三春町で

 東日本大震災の復興状況視察のため新幹線で福島県入りされた天皇、皇后両陛下は16日午後、東京電力福島第1原発事故で全村避難が続く葛尾村の臨時役場がある三春町を御訪問、避難生活を送る住民らと懇談された。

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天皇、皇后両陛下は葛尾村役場三春出張所に到着された=16日午後、福島県三春町(代表撮影)

 両陛下は臨時役場で復興状況の説明を受けられた後、住民の代表5人と面会。町内の仮設住宅で日用品店を営む佐藤英人さん(75)が、避難指示解除後は葛尾村での営業再開を目指していると伝えると、天皇陛下は「そういう商店ができてくると、地域の人たちも喜ぶことでしょうね」とうなずかれた。

 約20分間の懇談中、天皇陛下は放射能汚染や風評被害の影響などについて熱心に質問。最後に「いろいろこの災害でご苦労も多かったと思いますが、より良い地域がつくられていくことを願っています」と述べられた。両陛下は同日夕、新幹線で仙台市入りされた。