コロラド州とワシントン州のマリフアナ解禁


地球だより

 米国では今月から、コロラド州で、マリフアナ(大麻)の娯楽用を含めた販売、使用が解禁になった。ワシントン州でも今年、マリフアナの販売が開始される。がんや緑内障患者などへの医薬用使用として解禁されているのは、21州である。

 これについて、オバマ大統領がコメントした。「私は子供の頃、ポット(マリフアナ)を吸った。私はそれをタバコを吸うことと同じように悪い習慣であり、悪徳であると見ている。ただ(マリフアナが)アルコールよりも危険だとは思わない」というコメントだ。英国医学ジャーナルに2012年に掲載された調査によると、マリフアナを吸って3時間以内に車を運転する場合、アルコールもマリフアナも使用せずに運転する場合に比べ、交通事故を起こす可能性が倍になるという。

 マリフアナを皮切りに、コカイン、ヘロインなど別の違法薬物も合法化しようという動きが活発になることを警戒する米国人も多い。コロラド州では、マリフアナ発売初日の1月1日に売上高は実に100万㌦を突破した。同州では州都デンバーにマリフアナ販売店が136店舗開設され販売を開始したが、極寒にもかかわらず長蛇の列ができた。州当局は14年のマリフアナ販売による歳入を6億㌦と見込んでいる。マリフアナ購入は21歳以上となっていて、飲酒年齢と同じ。コロラド州住民は1人28㌘まで購入可能で、コロラド州外の住民は7㌘が上限だが購入は可能。問題は、連邦政府レベルでは、マリフアナの所持、使用、販売は禁止されていること。マリフアナ所持を見つけた場合でも、それをどこで購入したかを確認しなければならない。法執行機関にとっては、頭が痛い話だ。

(K)