米中間選挙、投票始まる
与党過半数維持が焦点
上下両院議員や州知事などを選ぶ米中間選挙は、東部時間の6日午前6時から投票が始まった。与党共和党が連邦議会で多数派を維持できるかが焦点。即日開票され、6日深夜(日本時間7日昼すぎ)にも大勢が判明する見通しだ。
中間選挙に向け、投票を呼び掛けるトランプ米大統領(写真左)とオバマ前大統領(AFP時事)
トランプ米大統領は選挙戦の最終盤で、1日複数箇所のペースで演説をこなすなど、精力的に全国を遊説。上院で接戦となっている保守色の強い州を中心に回り、支持者固めに力を入れた。
トランプ氏は、投票前日の5日には、オハイオ、インディアナ、ミズーリの3州で応援演説し、不法移民に対する強硬な姿勢や経済面での実績を強調し、共和党への投票を呼び掛けた。中米から「キャラバン」と呼ばれる約6千人が米国への移住を目指して北上していることについても取り上げ、「もし、より多くのキャラバンや犯罪を望むなら、民主党に投票するといい」と皮肉った。6日の選挙結果については「楽しみにしている。何かが起きつつあるからだ」と自信を示した。
一方、バージニア州で5日に民主党候補者の応援に駆け付けたオバマ前大統領は、トランプ氏が不安をあおっているなどと批判し、「今回の投票で問われているのは、この国の品性だ」と訴えた。
6日午前7時時点の政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の分析によると、上院では、非改選を含め共和党は49議席、民主党は43議席が優勢で、残る7州が接戦。下院では、民主党が203議席、共和党が194議席で優勢で、残る38議席で拮抗する展開となっている。
有権者の今回の選挙に対する関心は高まっており、5日午前の時点で期日前投票が少なくとも3100万人となり、前回を上回ったことが分かった。投票率は前回の36・4%から40%台後半まで上昇する可能性も指摘されているが、それがどちらの党に有利に働くかも注目される。
(ワシントン山崎洋介)