コロンビア、第2の左翼ゲリラ停戦合意


政府と、来月1日から102日間

 南米コロンビア政府は4日、同国第2の左翼武装ゲリラ組織、民族解放軍(ELN)と一時的な停戦合意に至ったと発表した。停戦開始は10月1日で、来年1月12日までの102日間が当面の合意内容だが、今後の交渉による延長が期待されている。同国政府とELNが停戦合意したのは、半世紀以上の内戦で初めて。

ベルトラン氏とエスピノサ氏

4日、エクアドル・キトで和平交渉を行ったコロンビア左翼武装組織、民族解放軍(ELN)のベルトラン司令官(右端)とコロンビア政府の交渉責任者(左端)。中央はエクアドルのエスピノサ外相(AFP=時事)

 親キューバ系のELNは1965年に設立、約1500人の構成員。

 政府とELNは、エクアドルの首都キトで2月から和平交渉を行っていた。コロンビアでは、最大の左翼ゲリラ、政府の間で昨年11月に和平合意したコロンビア革命軍(FARC)の武装解除が完了、1日には合法政党「人民革命代替勢力」へとその姿を変えたばかり。

 こうした中、コロンビアでは、完全和平に向けた機運が高まっており、フランシスコ・ローマ法王が6日にコロンビアを訪問するのを機に、ELNと政府の停戦実現の可能性に関して交渉が続けられていた。

 ELNは4日、公式のツイッターを通じて、「停戦実現に奔走した全ての人々に感謝する」「ローマ法王のコロンビア訪問を機にさらなる合意も模索したい」などの声明を発表した。

(サンパウロ綾村悟)