「左派打ち負かし自由を」 ペンス前米副大統領
WT紙に寄稿
米共和党のペンス前副大統領は、9日付の米紙ワシントン・タイムズに寄稿し、バイデン政権による移民政策や増税計画などを批判した上で、7日発足させた保守系政治グループ「米国の自由の増進」(AAF)によって「急進左派の政治目標を打ち負かし、米国の自由を将来にわたって前進させるだろう」と強調した。
ペンス氏はAAFを立ち上げたほか、米メディアによると回顧録の出版で大手出版社と数百万㌦(数億円)規模の契約をした。2024年大統領選への出馬に向けた準備を始めたとの観測も出ており、注目を高めている。
ペンス氏は、自身が副大統領を務めたトランプ政権の成果として大型減税や軍の再建、不法移民対策、イスラエルとアラブ諸国の中東和平協定などを挙げ、「後世の人々は、トランプ・ペンス政権を米国史で最も変革的で重要な政権の一つとして認識すると信じている」と強調した。
ペンス氏はバイデン政権がトランプ政権による厳格な国境政策を撤廃することで「米国史上最悪の国境危機を自ら生みだした」と指摘。また、増税や規制強化、福祉国家の大規模な拡大により「経済を壊滅させようとしている」と批判した。
その上で「これに立ち向かわなければ、急進左派はより大きな政府、より多くの規制、不法移民、個人の自由に対する制限、そして社会主義への着実な前進によって米国の未来を台無しにするだろう」と警告した。
ペンス氏はAAFについて、「民主党やそのメディアの仲間が、われわれの歴史的な業績を消去しないようにし、大胆な新しい政策、戦略、連携を作りだす」と説明。また「普通の米国人のニーズに応える保守的で常識的な政策を提唱する」とした。
(ワシントン・山崎洋介)