トランプ大統領「今後数日が正念場」
症状改善も予断許さず
新型コロナウイルスに感染して入院しているトランプ米大統領(74)は3日夜、ツイッターに約4分間のビデオメッセージを投稿し、病状について「体調は良くなり始めている。今後数日間が正念場になり、体調がどうなるか見極める」と説明した。メドウズ大統領首席補佐官は米メディアに今後「48時間が非常に重要だ」と述べ、依然として予断を許さない状況であるとの見方を示した。
トランプ氏はビデオメッセージで、ノーネクタイのジャケット姿で会議用テーブルの後ろに座り、治療に当たった医療関係者を称(たた)え、「病院に来て体調はかなり改善した」と強調。その上で「米国を再び偉大にするために現場に戻らなければならない。まだやらなければならないことが残っている」と述べ、現場への復帰に意欲を示した。
メドウズ氏は3日、FOXニュースの電話インタビューでトランプ氏の病状について「昨日は非常に懸念すべき状況だった」と説明。現在、症状は大きく改善したものの、「今後48時間は危機を脱することはない」と述べ、依然として予断を許さないとの見方を示した。
メドウズ氏によると、トランプ氏は2日に「発熱があり、血中酸素濃度が急速に低下していた」が、その後症状は大きく改善した。現在は発熱は治まり酸素濃度も改善したという。
また、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、トランプ氏は2日、ホワイトハウスにいる間に息苦しくなり、酸素濃度の低下が見られたため、酸素吸入を受けた。このことが入院する理由になったという。
3日に記者会見した専属医のコンリー医師は、「病院では酸素吸入を受けていない」などと述べたが、ホワイトハウスで受けたことは否定しなかった。
(ワシントン 山崎洋介)