露海軍、活動海域を拡大


米、第2艦隊復活で対抗

 米海軍は、ロシアとの緊張緩和などを受けて解体されていた第2艦隊を24日、復活させた。ロシア海軍は、北大西洋・北極海海域で活動を活発化させており、米軍はこれら海域での優位性の維持へ対応を迫られている。

 米海軍のリチャードソン作戦部長は、艦隊の拠点、バージニア州ノーフォーク海軍基地の空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」艦上で、冷戦の激化阻止に貢献した第2艦隊を、ロシアの拡張主義に対抗するために復活させたと強調した。

 米当局者らは、艦隊の復活は、大西洋での米海軍の優位性の確保の必要性が主要な要因であることを明らかにしている。

 ロシアは28日、中国、モンゴルとともに来月中旬に過去40年で最大規模の軍事演習を実施することを発表した。

 ロシア海軍は近年、北大西洋の海上・海中、北極海全域で活動を活発化させている。しかし、第2艦隊の解体によって、ロシア海軍への対応のほとんどは、欧州、北アフリカを管轄地域とする第6艦隊に委ねられ、手薄となっていた。

 リチャードソン氏は「(これらの海域の)安全保障をめぐる状況は近年で最も急速に変化している。海軍はこれに対処する」と、ロシアの覇権拡大への対抗の必要性を強調した。

 第2艦隊の報道官はワシントン・タイムズに対し、使用する潜水艦、艦船、航空機の種類、艦隊の規模などの詳細は現在検討中であることを明らかにした。

 国防筋によると、米軍は、大西洋、北極海の海底を通る約90万㌔の光ケーブルに対するロシア軍潜水艦の脅威に対し強い懸念を抱いているという。

 ジェームズ・スタブリディス退役海軍大将は、米海軍研究所のニュースサイト「USNIニュース」で、第2艦隊が対処すべき二つの課題として、ロシア海軍の活動範囲の拡大と海上での新たな長距離攻撃能力を挙げた。

 米情報当局者が8月に入って明らかにしたところによると、ロシアは長距離原子力ミサイルの開発を進めており、バルト海で複数回の試験発射を行った。当局者らは、ミサイル試射はロシアがこの海域での活動範囲を拡大しようとしている兆候だと捉えている。

 リチャードソン氏は、北大西洋でロシア海軍艦艇が「これほどのペースで作戦行動を行うのは過去25年間で見たことがない」と強調、「変化する安全保障環境」に備えるための艦隊復活であることを強調した。

(ワシントン・タイムズ特約)