イランがウクライナ旅客機撃墜で複数の逮捕者
抗議デモが3日連続
イラン司法府報道官は14日、ウクライナ旅客機撃墜に関与した複数の人物を逮捕したと発表した。ただし、逮捕された人物の役職や容疑は明らかにしていない。
首都テヘランなど数都市では、イラン政府がウクライナ機の撃墜を一転して認めたことを受け、政府や精鋭部隊「革命防衛隊」がそれまで撃墜容疑を否定、隠蔽(いんぺい)しようとしていた事実に対する不満から抗議デモが11日夜に発生、12日も続いていた。最高指導者ハメネイ師を批判するスローガンも見られた。
説明を一転させた当局の対応に対し、同国の映画界やスポーツ界の有名人らも批判の声を上げ、首都では13日夜もデモが行われた。3日連続でデモが続いたことになる。
ロウハニ大統領は14日、テヘランで演説し、イランによるウクライナ機撃墜の責任追及のため、司法当局は、特別法廷を設置すべきだと言明した。
ウクライナ機撃墜事件では、イラン市民やカナダ人などを含む乗員・乗客176人全員が死亡した。
(カイロ 鈴木眞吉)