金正恩体制の脆弱さを露呈


宮塚 利雄

宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄

 北朝鮮問題の研究・解説を生業(なりわい)としている者にとって、毎年1月1日に発表される金正恩委員長の「新年の辞」は必読文献であり資料でもある。「新年の辞」は1月30日にトランプ米大統領が演説した「一般教書演説」と同じく、年頭に過去1年間の内政や外交の回顧と今後の展望を演説するものである。アメリカの場合、三権分立が厳格に規定されており、行政の長である大統領に法案提出権はないために、大統領は一般教書演説で自らの政策を議会に示すことになり、上下両院合同会議で演説する。金正恩委員長も約9000字になる長文の「新年の辞」を演説した。


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