フレルスフ新大統領が就任―モンゴル


コロナ禍のパレードで批判も

 9日のモンゴル大統領選で当選したオフナー・フレルスフ大統領(53)の就任式が25日、首都ウランバートルの政府庁舎で行われた。政権与党と同じ人民党所属の大統領となるが、新型コロナウイルスの感染者数高止まりと経済疲弊にどう対処するのか、手腕が問われている。

モンゴル大統領に就任したモンゴル人民党のフレルスフ氏=5月24日、ウランバートル(AFP時事)

モンゴル大統領に就任したモンゴル人民党のフレルスフ氏=5月24日、ウランバートル(AFP時事)

 モンゴルの大統領は、フレルスフ氏で6代目。国政に直接は携わらないが、国会の議決への拒否権を持つ。任期は今年以降、従来の最大2期8年から再選禁止の1期6年となる。昨年の総選挙で人民党が圧勝し、フレルスフ氏も得票率約7割で当選したことで、今年結党100周年を迎えた同党の政権基盤が一層強固になった。

 ただ、政権に対する国民の風当たりは強い。コロナ禍の中で就任式に記念軍事パレードを行ったことに、反発の声が上がっている。大統領選の地方票の数字などを基に不正投票を疑う声もあり、前途多難だ。

 モンゴルでは今年2月からワクチン接種が始まり、今は人口の半数以上が接種しているが、連日2000人台の感染者が出ており、人口約330万人の同国にとって深刻な事態が続いている。度重なるロックダウンで経済は疲弊。夏の観光シーズンも昨年に続き先行きが暗く、課題は山積みだ。

 フレルスフ氏は就任演説で、「永遠の二つの隣国」である中露両国との「友好関係と協力を深め」た上で、「国連や国際会議の場でモンゴルの名誉と存在感を強める」と表明した。

 フレルスフ氏の当確後、いち早く祝電を送ったのはロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席だった。一方、バイデン米大統領の祝電は就任式当日の25日だった。外交手腕も注目される。

(辻本奈緒子)