障害越えて奏でる名曲


NY国際コンペ受賞ピアニストら演奏 都内

李尚軒さん

演奏終了後に大きな拍手を受ける李尚軒さん=10日夜、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センター(石井孝秀撮影)

 聴覚障害や発達障害など、さまざまな障害を抱えたピアニストが世界中から集まり、ピアノ演奏を発表する「ニューヨーク国際障がい者ピアノコンペティション」(主催・NPOアンハードノートピアノパラ委員会)。その受賞者らによるピアノコンサートが10日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた。

 演奏するのは日本人8人を含む15組で、ベートーベンなどのクラシック音楽や自らが作曲した曲などを披露した。同コンペで金賞を受賞した自閉症の李尚軒さん(31)=台湾=は、リストのハンガリー狂詩曲を演奏。情熱的で軽やかなメロディーを奏で終えると、会場から惜しみない拍手が湧き起こった。

 同委員会の迫田時雄会長は「最近はハンディのある方々のコンサートなどが盛んに行われるようになった。これは本当に素晴らしいこと」と語り、障害者に演奏の機会が与えられることの大切さを訴えた。