未来へ展望欠く新調査捕鯨


小松 正之

持続的再開に目標持て

東京財団上席研究員 小松 正之

 去る12月1日、日新丸が広島県因島から、勇新丸と第二勇新丸が下関から出港し南極海で調査捕鯨が行われている。

 2014年3月の国際司法裁判所(ICJ)での敗訴の判決を受けて、日本政府は調査捕鯨の計画を作成し直した。旧計画は南極海の鯨類の生態系を解明し、捕鯨の持続的再開に貢献する目的で作られていたが、日本政府は、調査計画通りのクジラの捕獲をしなかった。これは過剰となった鯨肉の在庫調整をする目的で、クジラの捕獲数を減らし、そしてシーシェパードの妨害を受けたことを口実に、さらに捕獲頭数を削減した。


...【全文を読む】
記事の全文をご覧になるには会員登録が必要です。
新規会員登録へ
ログインへ