「象徴の務め果たしたい」
皇太子殿下59歳に 即位向け会見で決意
皇太子殿下は23日、59歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち東京・元赤坂の東宮御所で記者会見。5月1日に新天皇に即位することについて、「これからのことを思うと、とても厳粛な気持ちになります」と述べられた上で、「国民に常に寄り添い、共に喜び共に悲しみながら象徴としての務めを果たしてまいりたい」と決意を示された。
皇太子としてのこれまでを振り返り、行事や被災地視察などを通じ、皇室が国民のため何をすべきかを感じ取れるよう国民と接する機会を広く持つよう心掛けてきたと指摘。即位後もこうした姿勢を「自分の活動の大きな柱として大切にしていきたい」と強調された。
ライフワークとしてきた水問題は、これを切り口に「豊かさや防災など国民生活の安定と発展について考えを巡らせることもできる」と述べ、得た知見を今後の公務に生かしていく考えも示された。
皇室の在り方は、国民と苦楽を共にすることが基本で、この姿勢は時代を超えて受け継がれてきたとの考えを示した。その上で、「象徴とはどうあるべきか、その望ましい在り方を求め続けることが大切」と話された。
雅子殿下については、活動の幅が着実に広がる一方、依然体調に波があると説明。新皇后となった後も「一朝一夕に全てをこなせるようになるわけではない」との認識を示された上で、国民に対し「引き続き快復を温かく見守っていただければ」と理解を求められた。
一方、秋篠宮殿下が昨年、支出の在り方に異議を唱えた大嘗祭など即位関連行事については、行事の在り方は政府で十分に検討した上で決定したと理解していると述べられた。