両陛下、日本学士院授賞式に


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天皇、皇后両陛下は恩賜賞と日本学士院賞受賞者の長谷川昭氏(右)から研究について説明を受けられた=12日午前、東京都台東区(代表撮影)

 天皇、皇后両陛下は12日午前、東京・上野の日本学士院会館で開かれた日本学士院賞の第107回授賞式に出席された。天皇陛下の退位を実現する特例法成立後、陛下の皇居外での御公務は初めて。

 学士院賞は学術上、特に優れた研究業績に対し贈られ、両陛下は毎年授賞式に御出席。今回は海洋プレートの沈み込み帯の構造と地震活動を研究した長谷川昭東北大名誉教授(72)や小児の心臓の冠動脈再建手術を確立した国立循環器病研究センターの北村惣一郎名誉総長(76)ら9件10人が受賞した。長谷川名誉教授には恩賜賞も併せて贈られ、両陛下は壇上で拍手を送られた。

 両陛下は式典に先立ち、受賞者から研究内容の説明を受けられた。長谷川名誉教授が、地震発生には断層面に含まれる水が関わっていることを説明すると、天皇陛下は「いつごろからそういうことが分かるようになったんですか」と尋ねられた。