納豆食べて骨折予防を


 21日の大雪、除雪、雪かきで路肩にたまった雪が、このところの寒波で解けないで、そのまま残り、避けようと思っていた転倒がわが身に起こった。

 気を付けて歩いていたものの、近所の軒下の“雪山”を越えようと、踏み込んだ瞬間、下の氷と雪かきした圧雪の間で足元がツルっと滑り、転倒、足首をひねって、手の付き方が悪かったのか、小指、手首もひねってしまった。

 年齢を重ねてくると、転倒による背骨や大腿(だいたい)骨の骨折は寝たきりに直結することから、ひとごととは思えないことだ。先日、行われた東京都健康長寿医療センター主催の老年学・老年医学公開講座で聞いた話だが、厚生労働省の高齢社会白書などによると、何歳まで生きられるかという「平均寿命」(男性80・21歳、女性86・61歳)と何歳まで健康に生きられるかという「健康寿命」(男性71・19歳、女性74・21歳)の約10年間の差は過去10年以上、縮まっていない、という。

 骨粗鬆(そしょう)症による骨折、関節・軟骨の老化、加齢による筋肉量の減少などによって運動機能が障害され、歩行困難・寝たきりなど要介護状態になることをロコモティブ(運動器)症候群と言い、これを防ぐ有効なものがビタミンKだと言う。

 ビタミンK1を多く含む緑黄色野菜も良いが、微生物によりビタミンK2が合成される納豆など、食物からの摂取が良いとされる。

 「ネバネバ、ベタベタがどうも……」「あの匂いが……」という人も、嫌がらず、1週間に2パックから3パック食べるだけで、ビタミンK不足は解消されるという。また、県別で調査したところ、納豆を多く食べる県民は、骨折が少ないという調査結果もあるという。日頃から、ロコモティブ症候群の解消につながる、食と運動のバランスの取れた日々を過ごしたいものだ。(和)