コロナ禍は続くが、入試シーズンは予定通り


 今回の年末年始は、新型コロナウイルス感染拡大に関連したニュースで明け暮れた(暮れ明けた?)。

 大みそかには新規感染者が東京で初めて1000人を超える1337人、全国でも初の4000人超えの4520人になったという“衝撃的な”ニュースを聞きながら新年を迎え、2日に東京都と隣接3県の知事が政府に緊急事態宣言の発出を求めたかと思えば、4日には菅義偉首相が年頭記者会見で同宣言の検討に入ると言明。その後、東京(全国)の新規感染者数が5日1278人(4900人超)、6日1591人(6000人超)、7日2447人(7500人超)と急増する中で、2度目の緊急事態宣言が発出された。

 大みそか恒例の鉄道の終夜運転も取りやめとなり、除夜の鐘も一般参加は軒並み中止、初詣も元日の早朝からのみ可能となり、新年の一般参賀も中止となるなど、コロナ仕様の正月となった。時短営業を余儀なくされた酒類を出す飲食店関係者の苦衷はもちろんのことだが、一生に一度の成人式も直前に中止や延期になるところが相次ぎ、物心両面で大変な混乱を来している。

 そんな中でも大きな変更がないのが各級学校の入学試験だ。中学入試は既に埼玉から始まり、千葉を経て2月初めには東京や神奈川で一斉に行われる。そのため、年末年始もなく塾通いした小学6年生も少なくない。初めての大学入試共通試験を今月16、17の両日に控えた高校・浪人生、同26、27の両日の都立高校やその前後の私立高校入試を控えた中学生も、より自律的な年末年始を過ごしたはずだ。

 文部科学省もこんな現状を覆すような極端な措置はとても取れない。そもそも今年の受験生は昨年3月からの小中高一斉休校から始まって、そのしわ寄せによる夏休み短縮や修学旅行中止など、コロナ禍に翻弄(ほんろう)され続けてきた。

(武)