植樹で国を緑豊かに
地球だより
「トゥビシュバット」、つまりユダヤ歴でシュバット月の15日は「樹木の新年」と呼ばれている。砂漠のイメージが強いイスラエルだが、実際に来てみると思ったより緑が多いことに気付く。イスラエルの森林のほとんどは、植樹によって育てられたもの。毎年、トゥビシュバットには各地で植樹祭が開かれ、世界中から帰還したユダヤ人たちは、この国を緑豊かな土地にするため植樹を行う。
2016年11月、北部ハイファを中心に各地で起きた山火事により、多くの森林が失われた。先月、1年たった焼け跡を見たが、きれいに整備され新しい木が植えられている所もあれば、いまだに黒く焦げた幹や枝がむき出しになっている木もあった。毎年、人々は心を込めて一本一本木を植え、丹精込めてそれを育てる。そんな人々の苦労を一瞬にして無駄にしてしまう山火事は、本当に恐ろしいと感じた。
トゥビシュバットには、いずれ実りが得られるようにと、ドライフルーツを食べる習慣がある。日ごろドライフルーツはあまり食べないわが家だが、娘のリクエストもありバナナ、リンゴ、アンズなどを買って食べてみた。思いのほかおいしく、家族皆であっという間に食べてしまった。
今年のトゥビシュバットは1月30日と31日。それまでは、色とりどりのドライフルーツが店先を飾る。
(M)