ASEAN会議で大混乱
地球だより
無事に幕を下ろしたマニラ首都圏の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議。期間中は休日となったが、それでも首都圏は激しい渋滞に見舞われるなどの混乱が広がった。
首都圏の大動脈であるエドサ通りは、ASEAN関係者用の専用レーンが設けられたことで車線が大幅に減少し、渋滞は最悪の状況となった。
ある市民は帰宅中に3時間も渋滞にはまっていると悲鳴を上げ、エドサ通りが「巨大な駐車場」と化していると皮肉った。
またある有名女優は、まったく進まない渋滞に痺(しび)れを切らして、なんと専用レーンに無断で侵入して爆走。何を思ったのかその様子を携帯電話で撮影し、動画をフェイスブックに投稿したことからネットで大炎上。当局から出頭命令が出され、乱暴運転などの違反行為で免許剥奪の窮地に陥った。
また避暑地として知られるバギオ市は、首都圏から250キロも離れているにもかかわらず、ASEAN会議の混乱を避ける観光客で溢れ返り、前代未聞の大渋滞に見舞われた。交通機関を利用するのに数時間待ちとなり、学校にたどり着けない生徒が多発したことから、市長は各学校を休校にする決断を余儀なくされたという。
一方、マカティ市の野外会場で開催されたASEAN音楽祭は、群衆が殺到して負傷者が出るなどしたため、安全を考慮して急遽(きゅうきょ)中止になるトラブルもあった。
(F)