路線バン、鶏乗せて罰金
地球だより
タイ運輸省陸運局はこのほど、法令違反があったため、路線バン運転手のタイ人に罰金を科した。タイの路線バンは都市間移動の手軽な手段として人気がある。路線バスより早いし頻繁に出ていて便利なのだ。
ただバスのように4、50人を乗せることはできないため、バンの乗客はぎゅうぎゅう詰めにされ座席数以上の乗客が乗るのは常態化していた。
今回、陸運局から罰金1000バーツ(約3400円)を科せられたのは、バンコク―東北部パクチョンの運転手で、生きたニワトリが入った段ボール箱を座席に置いたためだった。このニワトリを乗客がスマートフォンで撮影、動画をインターネットの交流サイトで公開し、陸運局が処分に踏み切った。
このニュースで驚かされたのは、ニワトリをバンに乗せることに異議を唱える人々が出てきたことだ。インドシナ半島をバスで旅行すると、屋根だけでなく車内にも生きたニワトリを持ち込むケースが少なくない。ドアは開けっぱなしで、飛び乗り、飛び降りは日常茶飯でドアを開けたままニワトリの羽を飛び散らかせながら進むバス旅に異国情緒を感じたこともあった。
それがいつの間にか、行儀のいい乗客に席巻されはじめている。
(T)