防衛で活躍する女性
地球だより
イスラエルには兵役義務があり、兵役中の約12万人のうち約4割は女性。満18歳から女性が約2年で、男性は約3年。ただし、女性は結婚していれば免除される。娘を軍隊に行かせたくない親が、高校卒業後の娘を嫁にやるケースもある。
1948年の独立戦争(第1次中東戦争)時、女性も男性と共に最前線で戦っていた。それ以後は、女性が最前線に立つことは禁止され、衛生兵や通信兵などに限られてきた。しかし、90年代の終わりごろから戦闘部隊を希望する女性が増え始めたため、2000年の法改正で、女性も希望すれば戦闘部隊に所属できるようになった。11年には、初めて女性の将軍が誕生している。現在、戦闘部隊の約1割が女性で、5年前の3倍と増加中。
軍用機などを生産するイスラエル航空宇宙産業(IAI)が昨年、次世代の女性のエンジニアや科学者を育てるプロジェクト、ウーマン・エンジニア・オブ・トゥモローを立ち上げた。
イディオト・アハロノト紙(電子版)によると今年、成績優秀な女子高生4人が選抜され、数カ月間のワークショップに参加した。防衛、ハイテク企業の女性指導者らの講義を受け、IAIの工場などを見学。米国のロッキード・マーティン社では、最新鋭ステルス戦闘機F35の生産ラインを見学した。F35飛行シミュレーターを初体験した高校2年生のオメル・ピントさんは「私の夢は、イスラエル空軍のパイロット」と語る。
防衛で活躍する女性がますます増えそうだ。
(M)