バンコクの国際空港で窃盗多発


地球だより

 バンコクのスワンナプーム国際空港でこのほど、旅行者を狙い窃盗を働いた40歳のタイ人男性が逮捕された。

 せんだってタイ人とウガンダ人旅行者から、同空港内で現金やスマートフォンなど貴重品を盗まれたとの被害届が同空港警察署に出された。空港警察はすかさず、防犯カメラの映像から、犯行現場を見つけた。映像には、犯人が警戒感の乏しい居眠り中の被害者から財布やスマホなどを盗む姿が映っていた。

 警察は直ちにおとり捜査の網を張った。私服警官が犯行現場近くで、空港内のコンセントにスマホを差し込んで充電して、ぐっすり寝込んだ風を装い、この網に引っ掛かってスマホに手を掛けた瞬間を現行犯で取り押さえた。

 被害届が出されたのは10日、おとり捜査の網に引っ掛かって逮捕されたのは11日未明というスピード逮捕だ。

 男はバンコク東部のスワンナプーム国際空港やエアーアジアなど格安航空や国内便航空会社が入ったバンコク北部のドンムアン空港で、同様の手口で窃盗を働く常習犯だった。空港警察の取り調べによると、盗んだスマホをバンコク郊外のIT機器店が多く入居するショッピングセンターなどで売りさばいたなどとも供述している。

 なお空港犯罪では、手荷物受取所で現金やカード、パスポートなどが入ったバッグを盗まれる事件が多発している。被害者はカートにバッグを入れ、手荷物引渡場で荷物を待っていた際に貴重品が抜き取られるケースが目立つ。

(T)