殺傷事件から2年、カリタス小児童らが悼む


20人が殺傷、カウンセラーを増員して心のケアを続ける

殺傷事件から2年、カリタス小児童らが悼む

殺傷事件から2年がたち、現場に供えられた花束=28日午前、川崎市多摩区(時事)

 川崎市多摩区で2019年、スクールバスを待っていた私立カリタス小学校同区の児童ら20人が、刃物を持った男に殺傷された事件は28日、発生から2年となった。

 同小を運営する学校法人「カリタス学園」は同日午前、追悼ミサを開いた。児童生徒や保護者、学園関係者ら約200人が参加し、オンライン配信も行った。

 終了後、取材に応じた倭文覚教頭(64)によると、現在も心を痛めている児童がおり、スクールカウンセラーを増員するなどケアを続けている。教頭は「子供や保護者の思いにどう向き合うべきか、日々頭を悩ませている」と語った。

 事件は2019年5月28日朝に発生。児童ら20人が刃物で切り付けられ、同小6年の女子児童当時(11)と、別の児童を送りに来ていた外務省職員の男性同(39)が死亡した。容疑者の男同(51)は直後に首を切って自殺。容疑者死亡のまま書類送検され、横浜地検は不起訴処分とした。