コロナで増えるドライブスルーー米国から


地球だより

 新型コロナウイルスの流行で生活習慣が大きく変わったが、その一つとしてドライブスルーを利用する機会が増えたことが挙げられる。

 もともと、車社会の米国ではファストフード店だけでなく銀行、薬局などでもドライブスルーが利用できる。客と店員が主にスピーカーを通して会話し、感染リスクを抑えられるため、新型コロナの流行後は利用客が増えている。

 昼時には店舗の駐車場に車の列ができる。メニューをゆっくり考える時間はないので、事前に決めておく必要がある。

 あるデータによると、ファストフード店でのドライブスルーの利用者数は26%増加し、待ち時間は30秒長くなった。新たな需要増に合わせ、バーガーキング、スターバックスなどのチェーン店は、店舗を改築したり、ドライブスルー用の車線の数を増やすなど新たな投資を進めている。

 新型コロナ前は、温室効果ガス削減や歩行者の安全のため一部都市で規制されるなど、ドライブスルーは減少傾向にあったという。しかし今では、ドライブスルーが、パンデミックを乗り越えるための重要な収入源となっている。

 喜ばしい話だが、テープが張られるなどして閉鎖された客席を見るのはやはり寂しい。ウイルスを気にすることなく、店内で食事できる日が早く来てほしいと思う。

(Y)