真摯なコンビニ店員ーネパールから
地球だより
日本に帰国した際、ある街の駅前のコンビニに行った時のことである。買い物客の列に並んでいるとレジから非常にハキハキとした声が聞こえてきた。それは、ネパール人の青年店員であったのだが、買い物客に丁寧な対応に努めており、好印象を持った。
さて、実際に自分の会計の番が回ってきたのであるが、財布の中を探してみると、1円、10円の硬貨はあったのだが、100円硬貨がないのに気付き1000円札を出した。彼は私が100円硬貨を持っていないと判断するや否や、推測されるお釣りを手に持ち、1000円札で払った瞬間、ハキハキとした声と共にお釣りを渡してくれて、「ありがとうございました」との元気な声に送り出されながらコンビニを後にした。
都市部のコンビニだけに1人当たりにかける時間を極力減らし、忙しいビジネスマンらの顧客に対し、相手のために何ができるかという他者の視点に立って、自分の職務に対してプロ意識を持って取り組んでいると感じた。この駅に降りた際は、再度立ち寄りたいと感じさせられた出来事であった。
コンビニでは、単に顧客の購入した商品のバーコードを読み取り、お金の受け取りをするだけという対応が当たり前だと思い込んでいたが、異国の地で一生懸命働くネパール人店員のおかげで、こちらが外国にいても良い仕事がしたいと思える機会となった。
(T)